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クレヨンしんちゃん、新婚旅行前に映画で散々海外行ってる説

どうも、りょんです。

クレヨンしんちゃん2019年の映画「映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~」は、「ひろしとみさえがいまさら海外へ新婚旅行に行く」という導入で始まります。

20年以上、クレヨンしんちゃんの映画を劇場で見続けている自分が、この導入に違和感を持たないわけがない。

「だってあの家族、さんざん海外行ってない??」

 

というわけで、この記事では新婚旅行に行くまでに、野原一家がどれだけ海外に行っているか検証してみました。

野原一家が実際に過去26作でどれだけ海外に行っているのか調べてみた

2019年公開の「映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~」で、クレヨンしんちゃんの映画は27作目。

昨年までに公開された26作で、どれだけ海外に行っているのか、調べてみました。

海外に行っていた映画は以下のとおり。

公開順 サブタイトル 行き先
2作目 ブリブリ王国の秘宝 ブリブリ王国
6作目 電撃!ブタのヒヅメ大作戦 中国(香港から山奥へ)
8作目 嵐を呼ぶジャングル フィリピン海(無人島)
19作目 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦 ヘーデルナ王国
スカシペスタン共和国
23作目 オラの引越し物語 サボテン大襲撃 メキシコ
26作目 爆盛!カンフーボーイズ ~拉麺大乱~ 中国

そして、今回の27作目、「映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~」はオーストラリアへ。

 

27作中7作と、ほぼ4作に1回は海外に行っている計算ですが、2年連続で海外へ行くのは、実は初めて。

自主的に行った国や、必要に迫られて行った国まで。

実際にある国から架空の国まで。

様々なところへ行っている旅のカリスマ、野原一家。

どうして行くことになったのか。作品ごとに見てみましょう。

「映画クレヨンしんちゃん ブリブリ王国の秘宝」で「ブリブリ王国」へ

1994年公開の2作目、「映画クレヨンしんちゃん ブリブリ王国の秘宝」では、ブリブリ王国へ。

 

買い物帰りに、商店街の福引きでしんのすけが「ブリブリ王国5泊6日の旅」を当てました。

大喜びで野原一家は旅立ちます。

しかし、福引きはしんのすけを狙うホワイトスネーク団が仕組んだ罠。

飛行機の中で襲われた野原一家は、スカイダイビングで飛行機から脱出します。

ブリブリ王国の秘宝をめぐり、大冒険がくり広げられる映画です。

 

しんちゃんが大好きだった小宮のえっちゃん、「小宮悦子」も本人役で登場。

クレヨンしんちゃんの映画に芸能人や有名人が声優として初めて登場しました。

 

映画での野原一家初めての海外旅行は、作者の臼井さんが言った「インディ・ジョーンスみたいな映画を作ってほしい」の希望通り、ジャングルから始まり、さまざまな冒険のエッセンスが詰め込まれました。

序盤には野原一家の日常も描かれていながら、随所にクレヨンしんちゃんのエッセンスが散りばめています。

 

「映画クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦」で「中国」へ

1998年公開の6作目、「映画クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦」では、中国へ旅立ちます。

前年に銀幕デビューしたひまわりは、映画では初めての海外となりました。

 

悪の秘密結社ブタのヒヅメに誘拐された、しんのすけを始めとするカスカベ防衛隊。

しんのすけが誘拐されて落ち込んでいる野原一家の前に、「秘密結社SMLのエージェント「筋肉」が現れます。

さらわれたしんのすけの居場所を知る筋肉との白熱のトイレ防衛戦をくり広げながらも、交渉に失敗。筋肉と同行することができません。

それでも諦められない野原一家は、英語で書かれたSMLの機密文書から、みさえが唯一わかった情報「香港」を頼りに、中国へ。最終的には中国の奥深くへと進んでいきます。

 

第1作から登場はしていたけど、カスカベ防衛隊が活躍するのはこの作品が初めて。

チームワークのよさはもちろん、風間くんのツッコミにもキレがあります。

 

ぶりぶりざえもんも映画で初めて重要な役割を担います。

声優の塩沢兼人さんはこの映画の公開から2年後に亡くなったこともあり、塩沢ぶりぶりざえもんの集大成ともいえる映画です。

終盤のしんのすけの「助けて!ぶりぶりざえも~ん!!」に何度泣かされたことか。

 

後に映画クレヨンしんちゃんの金字塔である「嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」や「嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」を作った、原恵一監督の映画クレヨンしんちゃん2作目。

作者の臼井先生も本人役で登場し、バカバカしさと感動が上手にミックスされた映画です。

 

「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル」で「フィリピン海(無人島)」へ

2000年公開の8作目、「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル」では、明記はされていませんが、フィリピン海へ旅立っています。

(作中の地図ではフィリピン海まで進んでいる)

 

アクション仮面の映画最新作「南海ミレニアムウォーズ」の試写会を兼ねた豪華客船で過ごす10日間の「南海ミレニアムツアー」。

カスカベ防衛隊の家族たちは、「4組一緒に申し込むと安くなる」という売り文句につられてツアーに申込みます。

 

映画クレヨンしんちゃんの第1作である「アクション仮面VSハイグレ魔王」以来の、アクション仮面が活躍する映画。

(ヘンダーランドは魔法で生み出している上、ほぼ遊んでたに近いので除外)

しんちゃんのアクション仮面への愛が爆発しているとともに、「正義のヒーローとしてのアクション仮面」がしっかり描かれた作品。

パラダイスキングとの戦いは、プロレスのような一体感と感動があります。

 

カスカベ防衛隊もジャングルの中で大活躍。

個人的に、カスカベ防衛隊が活躍する映画は神回になると思っていますが、この映画でのカスカベ防衛隊のやりとりはピカイチ。

ジャングルで追い込まれた中での「ボールは?」「いっけねぇ。」でやられました。

 

主題歌を歌う小林幸子もまさかの役で登場。

ある意味「ラスボス」での登場に、さっきまでの感動はなんだったんだと毎回ツッコミを入れてしまいます。

 

翌年からは「嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」、「嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」と続くため、今となってはかなり影が薄い作品です。

しかし、カスカベ防衛隊やアクション仮面、ひまわりやシロといった、面々が活躍し、バカバカしい中に謎の感動まである、クレヨンしんちゃんの魅力がたっぷり詰まった映画です。

 

「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦」で「ヘーデルナ王国」へ

2011年公開の19作目、「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦」では、ヘーデルナ王国、そしてスカシぺスタン共和国へ。

 

2000年を最後に、映画では海外へは行っていなかった野原一家。

(その間に過去も未来も異世界も行ったけど)

10年以上ぶりの海外は、レモンとの食事中に催眠ガスで眠らされ、そのまましんのすけはヘーデルナ王国へ、野原一家はスカシぺスタン共和国へと拉致されます。

 

「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦」は、これでもかというくらいの「オナラ」押し。

「いいか、屁をするときは音を出して堂々としろ。すかしっぺは卑怯者のする屁だ。覚えとけ」というひろしの名言まで生み出されました。

 

裏テーマが「親と子供の関係」だけあって、レモンちゃんとしんのすけの対比がさまざまな部分で出てきます。

子どもらしいしんのすけと、大人のように冷ややかに対応するレモンちゃん。

現実に増えてきた「大人のようにふるまうことを強制される子ども」を考えてしまう映画です。

 

ただ、クールなレモンちゃんのキャラクターのおかげで、結果的にしんのすけのギャグがスベりにスベり、映画序盤は見ている方も冷ややかーな感じで見てしまいます。

終盤の盛り返しがあまりできず、個人的には、もっとバカバカしい方向に突き抜けれたような気もする作品。

 

ただ、ラストシーンは「おならのせいでこうなった」という前提を常に頭に置いてご覧下さい。

「俺はお前を止めた。お前は突っ走った。俺たちは本気でぶつかりあった」

おならのせいじゃなければ感動できたのに。

「映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃」で「メキシコ」へ

2015年公開の23作目、「映画クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃」では、メキシコへ。(架空の街 マダクエルヨバカへ)

 

新事業のため、双葉商事マダクエルヨバカ支部へ転勤になったひろし。

家族全員でメキシコの田舎町マダクエルヨバカへ引っ越します。

 

予告編やCMでは感動押しで引っ越す前のシーンを押していましたが、引越し前のシーンはわずか15分足らず。

前作の「ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」で「感動した!」という声が多く、その流れを・・・というのもわからなくない。

けど、実際に内容は引越ししてからがメインだし、これで押されてもちょっと興ざめするかなぁとも個人的には思いました。

 

とは言いつつも、野原一家別れのシーンはやっぱり注目。

長年ふたば幼稚園の園長先生役をつとめていた納谷六朗さんが、公開前年に亡くなりました。

その園長先生が野原一家と別れを告げる場面は、過去の音源を利用して作成されています。

春日部の人たちが見送る場面には懐かしいキャラクターもたくさんいますよ。

 

マダクエルヨバカに行ってからは感動要素皆無のモンスターパニック映画。

利益を生み出すサボテンを守ろうとするマダクエルヨバカ町長は、既得利権を守ろうとする人々への風刺とも思えるほど。

家族を守るひろしとの対比は、これからの日本の方向を考えてしまいます。

「映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ ~拉麺大乱~」で「中国」へ

2017年公開の25作目、「映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ ~拉麺大乱~」では、2度目の中国へ旅立っています。

 

ぷにぷに拳の最終奥義を手に入れるため、野原一家は中国へと旅立ちます。

今までの映画と違い、今回の海外滞在は短め。

海外をメインの舞台として使わなかった初めての映画です。

 

カスカベ防衛隊が活躍する映画ですが、その中でもメインに据えられたのは「マサオくん」。

カスカベ防衛隊の中では「一番普通の子ども」ですが、そのキャラを存分に生かしたストーリーになっています。

この映画でマサオくんファンが確実に増えた気がする。

 

また、この作品が矢島しんちゃん最後の映画となりました。

ぷにぷに拳の技のほとんどがしんちゃんが今までやってきた動きということもあり、矢島しんちゃんのベスト盤となった作品といってもいいと思います。

 

「映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~」で「オーストラリア」へ

2019年公開の27作目、「映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~」では、オーストラリアへ旅立っています。

新婚時代は貧乏で旅行に行けなかったみさえとひろし。

「新婚旅行に安く行ける!」というツアーパッケージに参加し、オーストラリアへ旅立ちます。

 

「嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」、「嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」の大ヒット以来、「いいこと言おう」「感動させよう」感がたまに出てきてしまう年がありますが、この映画も「いいこと言おう」「感動させよう」感が垣間見えてしまいました。

一緒に見た妹が「終わり強引だったよね」と言って、ちょっと兄妹愛を感じたのでいいとしましょう。

 

小林しんちゃん最初の映画。

みさえとひろしがメインということもあり、しんちゃん自体に目立った活躍がありませんでしたが、いつも通りのしんちゃんを見ることができました。

全体的にみさえとひろしが振り切っています。

久々に、こんなにラブラブな2人を見た気がしますね。

「理想の家族」を改めて感じることができた作品です。

まとめ

新婚旅行前に散々海外には行っていますが、自分たちが自ら「旅行に行こう!」と旅立ったのは、27作目、「映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~」が初めて。

どこに行っても野原一家は野原一家。

見たくなった作品があれば、久しぶりに見てみてはいかがですか?